起業家支援弁護士の僕がマジでお勧めしたい書籍BEST10(前編)【弁護士向け】
こんにちは。代表弁護士の山本です。
今日は少し趣向を変えて、「起業家支援弁護士の僕がマジでお勧めしたい書籍BEST10」をご紹介したいと思います。
弁護士の価値は、突き詰めれば「どれだけ専門知識を持っているか」に尽きると考えています。
仕事に取り組むうえでも、集客・営業においても、どれだけ良質な知識を他人より多く仕入れたかが重要です。
そこで、僕が実際に読んで実務・営業にフル活用している書籍をご紹介してみたいと思います。
前提として選考基準的なものを記しておきます。
・起業を巡る法律・契約にまったく触れたことがない弁護士が基本書的に学べる内容であること
・実務的な内容、特に「契約書の書式・ひな型」が載っているなど実務にすぐ活かせる内容であること
・裁判実務・紛争解決系の書籍ではなく、予防法務を中心とした内容であること
大変優れた良著でも泣く泣く外したものもたくさんあります。
まあ、この人はこういう書籍を精読して勉強してきたんだな~、くらいのものと受け止めてもらえると幸いです。
何偉そうにBEST10とか選んでんの?何様?というツッコミが聞こえてきそうですが、そこはどうかご勘弁ください。
前置きが長くなりました。
それでは発表していきます。
今日は前編ということで、第10位~第6位です!
第10位 「Q&A中小企業法律支援ハンドブック―創業期から成長期、成熟・衰退期までの法務」(東京弁護士会中小企業法律支援センター編集 創耕舎 2020)
独自製品を開発した架空の企業を題材として、創業~成長~成熟~廃業に至るまで各フェーズで起こりがちなトラブルやリスクにどう対応するかを解説した書籍。
弁護士として起業にどのように関与するかイメージを掴みやすく、なおかつ必要な事項も網羅されていると感じた。
個別具体的な契約書作成などは他の書籍で補うとして、とりあえず取っ掛かり、入門編としてはかなりいい書籍。
第9位 「業務委託契約書作成のポイント〈第2版〉」(近藤圭介 編著 中央経済社 2022)
実務上非常にリーガルチェック・作成の機会が多い「業務委託契約書」に絞って注意すべきポイントや条項例を解説した書籍。
雇用や派遣との区別、下請法、契約不適合責任、知的財産権、製造物責任、個人情報保護法・・・
ありとあらゆる法律の知識が要求される契約であるため、第一線で活躍される先生による横断的な解説に書式までついてくるのだから読まない理由はないですね。
第8位 「商標実務入門〔第2版〕―ブランド戦略から権利行使まで」(片山英二監修 阿部・井窪・片山法律事務所編 民事法研究会 2016)
どんな業界であっても「商標登録出願」の要否は問題になり得るし、特許権等と比べてコスト面も低めであることなどから、起業家支援を手掛けるなら商標実務に関する知識は必須だと思っています。
出願~審査・権利化~権利行使の各段階で必要となる知識が網羅されており、つまづきがちなポイントも明瞭に解説されていると感じたのでとても参考になります。
とりあえず商標についてしゃべれるようになりたい!という方には特におススメです。
第7位 「【改訂新版】良いウェブサービスを支える 「利用規約」の作り方」(雨宮 美季,片岡 玄一,橋詰 卓司著 技術評論社 2019)
ウェブサービスを始めるうえで避けては通れない「利用規約」。
不特定多数の消費者に適用される利用規約ならではの注意点や作成のポイントが非常にわかりやすく解説されており、実はたくさんの落とし穴が潜んでいることに気づかされる。特に「禁止事項とペナルティ」の定め方の箇所が秀逸。
「利用規約?う~んあんまり深く学んだことないなぁ…」という方は本気で必読。
第6位 「逐条解説 特定商取引法 第1巻・第2巻」(阿部 高明著 青林書院 2022)
BtoCビジネスを展開する企業の支援をするなら必ず知っておかなければならない「特定商取引法」。
しかしあまりに複雑かつ難解な内容であるうえ、世の中にある特商法関連の書籍は「消費者保護」視点のものが多いため、「事業者は結局どうしたらいいの?」が非常にわかりにくい分野である。
本著は前書きのとおり、特定商取引法を遵守したいと考えている事業者が具体的にどうしたらいいのかという視点で書かれた数少ない書籍であり、「かゆいところに手が届く」という表現がまさにピッタリ。
ボリュームはかなりあるが実践的な知識が多く得られるため、この書籍をしっかり押さえておけばとりあえず大丈夫という意味でぜひおすすめしたい。
というわけで、前半第10位~第6位のご紹介でした。
次回に続きます。
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